スパナチュde英語:海外ドラマ「スーパーナチュラル」で英語学習

海外ドラマ「スーパーナチュラル」を使って単語・フレーズ・文法などを勉強していきます。「スパナチュ」のすべてのセリフの意味を確認していき、自分が難しいと思ったところを中心に解説します。「スパナチュ」を楽しみながら英語の勉強をしたいと思っている人の役に少しでも立てばと思います。

シーズン1 1-9 強調構文がでてきた

こんにちは。海外ドラマ、スーパーナチュラルで英語の勉強を続けましょう。

 

Sam: You think Mom would have wanted this for us? The weapon training? And melting the silver into bullets? Man, Dean, we were raised like warriors. (おふくろが僕らのためにそんなことを願っていたと思う?武器の訓練とか?あと銀を溶かして弾にするとか?なあ、ディーン、僕らは戦士のように育てられたんだぞ。)

Dean: So, what are you gonna do? You just gonna live some normal, apple-pie life? Is that it?(で、どうしたいわけ?なんか平凡な、普通の人生を送りたいのか?それが願いか?)

Sam: No. Not normal. Safe. (いや。普通の、じゃない。安全な、だ。)

Dean: And that’s why you ran away. (そしてそれで逃げ出したわけだ。)

Sam: I was just going to college. It was Dad who said if I was gonna go, I should stay gone. That’s what I’m doing. (僕はただ大学に行こうとしただけだ。行くなら行けと言ったのは親父なんだぞ。だからそうしてるんだ。)

Dean: Well, Dad’s in trouble right now if he’s not dead already. I can feel it. I can’t do this alone. (あのな、もう死んでいるのでないなら、親父はトラブルの真っ最中だ。分かるんだよ。でも一人じゃやれない。)

Sam: Yes, you can. (いや、できるさ。)

Dean: Yeah. Well, I don’t want to.(そうだな。けど、やりたくないんだよ。)

Sam: What was he hunting?(親父は何を狩ってたんだ?)

 

さて、狩りに否定的なサム。You think Mom would have wanted this for us?「おふくろが僕らのためにこんなことを願っていたと思う?」ですが、would have wantedは仮定法過去完了ですので、過去の事実に反する仮定です。「おふくろが(その当時)生きていたとしたら」と言うのが発言には出ていない仮定の条件の部分と考えられます。

 

 

meltは「~を溶かす、溶ける」で、melt A into Bで「Aを溶かしてBにする」という意味。into ~ は変化した後の状態を表すことがよくあります。turn the man into a bug「男を虫に変える」やbreak the vase into pieces「花瓶を粉々に割る」などの表現があります。

 

不満ありありのサムに対してディーンはSo, what are you gonna do?「で、どうしたいわけ?」、You just gonna live some normal, apple-pie life?「なんか平凡な、普通の人生を送りたいのか?」と聞きます。gonnaはgoing toの短縮した形apple-pieはアメリカの典型的な料理で、そこから「アメリカ的な」という意味になります。ディーンたちがいるのはアメリカなので、アメリカで「アメリカ的な」というのは「平凡な・普通の」という意味でしょう。

 

サムの答えNo. Not normal. Safe.は「いや。普通の、じゃない。安全な、だ。」です。that’s why you ran away.のThat’s why ~ は「そういうわけで~、だから~」です。That’s because ~ 「それが~の理由だ」と混乱しないようにしないといけません。run awayは「逃げる」ですから、「そういうわけで(=安全な生活を求めていたから)逃げ出したんだな」ということ。

 

I was just going to college.は、toの後ろが動詞の原形ではないので、意図や予定を表すbe going to doではありません。ここはgo to college「大学へ行く」の進行形、be going to collegeの過去形です。進行形は未来を表せます。なので「ただ大学へ行く予定だっただけ→ただ大学へ行こうとしただけ」ということだと思います。

 

Mary is coming at six o’clock.

(メアリーは6時に来ます)

→現在進行形は確定的な未来を表す。その未来に向かうことが進行している感じ。

 

Mary said she was meeting her friend at six.

(メアリーは6時に友達に会うと言った)

→過去進行形は、過去の時点でそうなると思っていたこと、予定を表す。

 

It was Dad who said if I was gonna go, I should stay gone. はいわゆる強調構文文の強調したい要素がIt is ~ thatの ~ の部分に置かれ、残りはthatの後に置かれます。このセリフでは、強調する前の形Dad said if I was gonna go, …のDadが強調されています。強調したい元の文Dad said if…が過去形なので、It is ~ that…の部分も過去形にします。また、強調するものがひとである場合はthatがwhoになります

 

さてお父さんの発言の内容はif I was gonna go, I should stay gone.です。was gonnaはwas going to、stay Cは「Cのままでいる」です(Cは補語のことで、名詞や形容詞(的な語句)が来ます)。stay goneは「出て行ったままでいる→帰ってこない」と言うことになります。「もし僕が行くつもりなら、僕は帰ってくるべきではない」ですが、間接話法ということを考えて訳すると「出ていくつもりなら帰ってくるな、と言ったのは親父なんだぞ」です。ざっくり言ってセリフを引用符“ ”でくくるのが直接話法で、そうしない方法が間接話法です。

 

次のThat’s what I’m doing.は直訳では「それが僕のしていることだ」です。「(親父が帰ってくるなと言っただろ、)それが僕のしていることだ(、つまり帰らずに大学に行っているんだ)」ということですね。

 

関係代名詞whatは「もの・こと」くらいの意味で、whatの後ろにその説明が来ます。what I’m doingは「もの・こと+私がしている」で「私がしていること」という名詞のカタマリを作ります。例えばwhat you said yesterdayは「あなたが昨日言ったこと」です。

 

be in troubleは「困っている」です。ディーンは「まだ死んでないなら、親父はトラブルの真っ最中だ」、「一人じゃやれない」と言ってサムを説得しようとします。ディーンがI can’t do thisというので、サムは「いや、できるさ」Yes, you can.と言います。間違ってNo, I can.にならないようにしましょう。

 

サムに「できるさ」と言われたディーンは、少し考えてYeah. 「そうだな」と言います。確かにできるけれど、I don’t want to.「(一人じゃ)やりたくないんだよ」だと。ここまで言われて、とりあえずサムはWhat was he hunting?「親父は何を狩ってたんだ?」と言って話を聞くことにします。

 

さて今回は強調構文が出てきました。こんなものも出るとは、会話は侮れません。スパナチュで勉強するのは役に立ちますね。まだまだがんばっていきましょう。

 

参照文献

井上永幸赤野一郎 (2018)『ウィズダム英和辞典』(第4版), 三省堂.