シーズン1 2-11 It's not me I'm worried about. 僕が心配しているのは自分のことではない
こんにちは。海外ドラマ「スーパーナチュラル」で英語の勉強をしています。前回、敵がウェンディゴという怪物であることが判明しました。今のところウェンディゴがどんなものかの説明はないのですが、銃は効かないようです。サムたちはヘイリーたちの元に戻り、今いる場所から立ち去ることを提案します。
Sam: All right, listen up. It’s time to go. Things have gotten more complicated.(よし、聞いてくれ。ここを出よう。状況が複雑になってきた。)
Haley: What?(何ですって?)
Roy: Kid, don’t worry. Whatever’s out there, I think I can handle it.(心配するな。何がいたとしても、俺が対処できる。)
Sam: It's not me I'm worried about. If you shoot this thing, you’re just gonna make it mad. We have to leave. Now.(自分が心配なわけじゃないんだ。もしあいつを撃ったら、ただ単に怒らせるだけだ。立ち去らないと。今。)
Roy: One, You’re talking nonsense. Two, you’re in no position to give anybody orders.(意味分からんこと言いやがって。それにお前は命令できる立場じゃない。)
Dean: Relax.(落ち着け。)
Sam: We never should have let you come out here in the first place, all right?. I’m trying to protect you.(ここまであなたたちを来させるべきじゃなかったんだ。僕はあなたたちを守ろうとしてるんだ。)
Roy: You protect me? I was hunting when your mommy was still kissing you good night. (お前が俺を守ってる?俺はお前のママがお休みのキスをお前にしてた時から狩りをしてたんだ。)
Sam: Yeah. It’s a damn near perfect hunter. It’s smarter than you. And it’s gonna hunt you down and eat you alive unless we get your stupid, sorry ass out of here.(そう。相手は完璧に近いハンターだ。あんたより賢いやつだ。馬鹿で哀れなあんたをここから連れて行かない限り、そいつはあんたを狩って生きたまま食うぞ。)
Roy: You know you’re crazy, right?(気が狂ってるって分かってるか、ええ?)
Sam: Yeah? You ever hunt a Wen…(そうか?あんたは狩ったことがあるのか、ウェン…)
Haley: Roy!(ロイ!)
Dean: Chill out.(落ち着け。)
Haley: Stop. Stop it. Everybody just stop. Look, Tommy might still be alive. And I’m not leaving here without him.(やめて。やめなさい。みんなやめて。ねえ、トミーはまだ生きているかもしれないの。トミーと一緒じゃないと帰らないわ。)
Dean: It’s getting late. This thing is a good hunter in the day but an unbelievable hunter at night. We’ll never beat it, not in the dark. We need to settle in and protect ourselves.(遅くなってきた。相手は日中はできるハンターだが、夜中は信じられないくらいできるハンターだ。倒すことはできない、暗闇の中では無理だ。ここに腰を落ち着けて、身を守らないと。)
Haley: How?(どうやって?)
状況が複雑になってきたのでここを去ろうというサムですが、ロイは「心配するな」と言います。それに対しサムはIt's not me I'm worried about.「僕が心配しているのは自分のことではない」と言います。まずは強調構文になっていることに注意しましょう。このセリフを言われたロイはすぐに険しい顔でサムの方に振り返ります。おそらくこのサムのセリフが意図するところは「自分が心配なのではなく、ロイ、あなたを含めたみんなのことを心配しているのだ」で、その意図が分かったロイは「なんでお前に心配されなければならないのだ」という気持ちになり、険しい顔になったのではないかと思います。
撃っても怒らせるだけなので、ここから立ち去ろうと言うサムですが、ロイはサムに反対します。talk nonsense「バカげたことを言う」、be in a position to …「~する(できる)立場にある」などがロイのセリフに使われています。ロイに反対されてもサムは説得を続けますが、いささか率直に言いすぎる傾向があるようです。まずは、そもそも来させるべきではなかったと言います。in the first place「そもそも、第一に」は結構使える機会が多い気がします。そしてI’m trying to protect you.「僕はあなたたちを守ろうとしている」と言いますが、ベテランハンターのロイにしてみれば、ハイクの仕方もろくに知らない大学生の年齢のサムからそう言われれば逆にカチンとくるのでしょう。「俺はお前のママがお休みのキスをお前にしてた時から狩りをしてたんだ」とだんだんキレ気味になってきて言います。
で、サムも引きません。It’s smarter than you.「相手はあんたより賢い」とはっきり言います。サムの方もイライラしているのでしょう。It’s gonna hunt you down and eat you alive unless we get your stupid, sorry ass out of here.「馬鹿で哀れなあんたをここから連れて行かない限り、そいつはあんたを狩って生きたまま食うぞ」と、ロイのことをyour stupid, sorry ass呼ばわりしてしまいます。ロイはせいぜい敵がおかしな人間くらいにしか思っていませんので、「生きたままあなたを食う」というサムの発言を聞いて爆笑します。さっきまではただ単にイラついているだけでしたが、「あ、このサムという野郎はぶっ飛んだバカなんだな」とでも思ったのでしょう。笑いながらYou know you’re crazy, right?「おまえ気が狂ってるって分かってるか、ええ?」とサムに吐き捨てます。
どんどん事態が悪化し、しびれを切らしてサムがウェンディゴの名前を出そうとしたとき、ヘイリーとディーンが割って入ります。chill outは「冷静になる」です。ヘイリーは「トミーはまだ生きているかもしれない」から、まだ帰らないと言います。ディーンはそもそも帰りたくてももう帰れないという趣旨のことを言います。まず現在の状況としてIt’s getting late.「(時間が)遅くなってきた、暗くなってきた」と言います。そして敵はa good hunter in the day「日中はいいハンター」だがan unbelievable hunter at night「夜は信じられないくらいの(いい)ハンター」なので、決して夜には倒せないというのです。もう夜が近いので、むやみに移動せずにWe need to settle in and protect ourselves.「ここに腰を落ち着けて、身を守る必要がある」ということです。settle inは「(新しい環境などに)落ち着く」の意味です。
参照文献