シーズン1 2-10 Everybody back to camp. みんなキャンプに戻れ
こんにちは。海外ドラマ「スーパーナチュラル」で英語の勉強をしています。ヘイリーを慰めるディーン。すると突然何者かの大声が聞こえてきます。
???: Help! Help! Help me!(助けて!助けて!助けてくれ!)
Haley: It seemed like it was coming from around here, didn’t it?(このあたりから聞こえてきたような気がしたよね?)
Sam: Everybody back to camp.(みんな、キャンプに戻れ。)
Haley: Our packs.(私たちの荷物が。)
Roy: So much for my GPS and my satellite phone.(なんてことだ、俺のGPSと衛星電話が。)
Haley: What the hell’s going on?(一体何が起こっているの?)
Sam: It’s smart. It wants to cut us off so we can’t call for help.(賢いな。助けを呼べないように僕たちを孤立させたいんだ。)
Roy: You mean someone, some nut job out there just stole all our gear? (つまり、だれかいかれた奴が俺たちの道具を全部盗んだってのか?)
Sam: I need to speak with you in private. Okay. Let me see Dad’s journal. All right. Check that out.(2人で話す必要がある。よし。親父の手帳を見せてくれ。よし。これを見ろ。)
Dean: Oh, come on. Wendigos are in the Minnesota woods or northern Michigan. I’ve never heard of one this far west.(おいおい。ウェンディゴはミネソタの森かミシガンの北部にいるだろ。こんな西にいる奴なんて聞いたことないぞ。)
Sam: Think about it. The claws, the way it can mimic a human voice…(考えてみろ。爪に、人間の声を真似するやり方…)
Dean: Great. Well, then this is useless.(最高だぜ。えー、なら、これは役に立たん。)
Sam: We gotta get these people to safety.(みんなを避難させないと。)
何者かの「助けてくれ!」という声が聞こえてきて、その声の方へ走り出す一行。しかし声のする方へ来ても誰もいません。It seemed like it was coming from around here, didn’t it?「このあたりから聞こえてきたような気がしたよね?」とヘイリーが言います。It seems like that SV… はIt seems that SV… のくだけたバージョンで、主に米での言い方らしいです。
何かを察したサムがEverybody back to camp.「みんなキャンプに戻れ」と言います。backはここでは動詞で「後退する」の意味。backに三人称単数のsがついていないのは、この文が主語有りの命令文だからでしょう。
戻ってみると置いてきた荷物が見当たりません。ヘイリーはOur packs.「私たちの荷物(がない)」と言い、ロイも So much for my GPS and my satellite phone.と言います。so much for は「~はもうこれくらいにしよう」や「~はこれまでだ」のような意味があります。前者はCambridge Dictionary (online version) でthat is the end ofと定義され、So much for small talk.「おしゃべりはこれくらいにしよう」のように使います。後者はused to express disappointment at the fact that a situation is not as you thought it was(状況が思ったようでないということに対して、失望を表すのに使われる)と定義され、The car won't start. So much for our trip to the beach.「車が動かない。あーあ、ビーチへの旅行がー。」のような使い方と意味になると思います。ここでは後者の用法で使われていて、「あーあ、なんてことだ、俺のGPSと衛星電話が(なくなっているよ)。」という意味を表しているのだと思います。前者の使い方はまだわかるとして、後者は理解しにくいです。
サムは敵の狙いが自分たちを孤立させることにあると言います。cut ~ offは「~を切り離す、~を孤立させる」などに意味。サムに対してのロイのセリフにあるnut jobは「変人」、gearは「ギア、歯車、機械装置、装備一式」。
サムはディーンと2人になり、相手の正体はウェンディゴではないかと言います。根拠はclaw「爪」とthe way it can mimic a human voice…「人間の声を真似するやり方…」だそうです。mimicは「~をまねる、物まね芸人、物まねの上手い人・生き物、擬態の、模擬の」などの意味があります。ゲームにミミックという宝箱に擬態したモンスターがいますが、この単語が由来でしょうね。
ウェンディゴが相手だと分かったディーンは銃を持ちながらthis is useless「これは役に立たん」と言います。どうやらウェンディゴには銃が効かないようですね。サムの最後のセリフ、We gotta get these people to safety.のsafetyは「安全、安全な場所」の意味なので、「安全な場所へ移動させる→避難させる」ということですね。
参照文献
井上永幸・赤野一郎 (編) (2018)『ウィズダム英和辞典』(第4版), 三省堂.
参照サイト
Cambridge Dictionary https://dictionary.cambridge.org/ja/