スパナチュde英語:海外ドラマ「スーパーナチュラル」で英語学習

海外ドラマ「スーパーナチュラル」を使って単語・フレーズ・文法などを勉強していきます。「スパナチュ」のすべてのセリフの意味を確認していき、自分が難しいと思ったところを中心に解説します。「スパナチュ」を楽しみながら英語の勉強をしたいと思っている人の役に少しでも立てばと思います。

シーズン1 1-13 my dad’s gonna have my ass お尻を持つ、か。変な意味かな?

こんにちは。人気海外ドラマ「スーパーナチュラル」で英語の勉強を続けます。サムはディーンと一緒にお父さんを探しに行くことにしました。場面はかわって問題のカリフォルニア州ジェリコです。トロイ青年が車で郊外のさびしい道を走っています。携帯電話を片手に恋人と話しています。当時のアメリカの法律のことなど分かりませんが、今の日本では決してしてはいけません。

 

Troy: Amy, I can’t come over tonight. Because I got work in the morning, that’s why. Okay, I miss it, my dad’s gonna have my ass. Hey, Amy, let me call you back?(エイミー、今夜そっちに行くのは無理だよ。なぜって、朝仕事があるんだ、だからだよ。あのな、もし仕事をしそこなったら、親父にきつく叱られるんだよ。なあ、エイミー、かけ直していいか?)

[女性が立っているので車を止め話しかける]

Troy: Car trouble or something?(車のトラブルかなんか?)

Woman: Take me home.(家に連れてって。)

Troy: Sure. Get in. So where do you live?(もちろん。乗って。で、どこに住んでるの?)

Woman: At the end of Breckenridge Road.(Breckenridge Roadの端よ。)

Troy: You coming from a Halloween party or something? You know a girl like you really shouldn’t be alone out here.(ハロウィンパーティーかなんかから来たの?君みたいな子がひとりでこんなところにいちゃいけないよ。)

Woman: I’m with you. Do you think I’m pretty? Will you come home with me?(あなたと一緒にいるわ。私、かわいいと思う?一緒に家に来る?)

Troy: Hell, yeah.(ああもちろん。)

[女性に言われた場所に到着する]

Troy: Come on. You don’t live here.(おいおい。ここには住んでないだろ。)

Woman: I can never go home.(家に帰れないの。)

Troy: What? What are you talking about? Nobody even lives here. Where do you live? That was good. The joke’s over, okay? You want me to leave? Hello? Hello?(何?何言ってんの?ここには誰一人住んでないよ。どこに住んでるの?よかったよ。冗談は終わりだろ?帰ってほしいの?おーい?もしもーし?)

[ハトに驚いて逃げる]

 

come overは「やって来る、立ち寄る」で、そうできない理由はgot work in the morningということ。未来の話なので、gotは過去を表しているのではなく、have gotからhaveが脱落しているもの。have = have got = gotなので、結局ここはI have work「仕事があるんだ」ということ。have = have got = gotは何回か出てきました。

 

missは「~を逃す、~をしそこなう、~がいなくてさびしく思う」などの意味で、ここでのmiss itは「それ(仕事)をしそこなう」ということ。仕事をしないとどうなるかというとDad’s gonna have my ass.となります。have one’s assは「~をきつく叱る」で、assは「尻、肛門」の意味。have one’s assはもともとは「子供などをしかるためにお尻を持つ(そしてお尻ぺんぺんして叱る)」という意味だったのが、それだけで「叱る」の意味になったと考えられます。

 

さて、道に女性を見かけたトロイはlet me call you back?「後でかけ直させてくれる?」と聞きます。このlet me doは使い勝手がよさそうで、「~していい?」と許可を求める表現として使えると思います

 

道端の女性にCar trouble or something?「車のトラブルかなんか?」と質問します。このor somethingはそのまま「~か何か」という意味で、日本語の会話でも頻発します。断定を和らげているわけです。

 

女性が家に連れてってというので、乗せてあげます。You coming from a Halloween party or something?「ハロウィンパーティーかなんかから来たの?」と再びor somethingを使っていますね。You know「わかってると思うけど」、君みたいな子がひとりでいるべきではないと言うと、女性はI’m with you.「あなたと一緒にいるわ(だから大丈夫よ)」と誘惑をはじめます。誘惑に負けたトロイは、「一緒に家に来る?」と言われ、女性の家の前まで行きます。

 

あまりの廃墟ぶりに、Come on. You don’t live here.「おいおい。ここには住んでないだろ」と言います。ここのcome onは直前の行動・発言などに納得がいかなくて「おいおい、ちょっと、冗談じゃないよ」という感じのcome onです。

 

女性から「家に帰れないの」と言われても、トロイには何が何やらわからないので、What? What are you talking about? と言います。Nobody lives here.「誰もここには住んでいない」でevenは強調。「どこに住んでるの?」と振り向いて聞くと、そこには誰もいません。ドッキリか何かだと思ったトロイはThat was good.「(君の冗談)よかったよ。面白いよ。」と言い、The joke’s over「冗談は終わりだろ」と続けます。このoverは「終わって」という意味で、The exam is finally over.「試験はとうとう終わった」のように使います。be overで「終わっている」なので、「終わった」といっても現在形で使います。もちろん文脈にもよると思いますが。

 

廃屋に入ろうとするとハトが飛び出してきて、ビビったトロイは逃げ出します。その後はご覧になった通り、女性によって殺されてしまうわけです。

 

have one’s assのようにassを使った表現はこれからもちょくちょく出てきます。or somethingも日常的に使えそうですね。色々役に立つので、スパナチュで英語の勉強、続けていきましょう。

 

参照文献

井上永幸赤野一郎 (編) (2018)『ウィズダム英和辞典』(第4版), 三省堂.

参照サイト

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