スパナチュde英語:海外ドラマ「スーパーナチュラル」で英語学習

海外ドラマ「スーパーナチュラル」を使って単語・フレーズ・文法などを勉強していきます。「スパナチュ」のすべてのセリフの意味を確認していき、自分が難しいと思ったところを中心に解説します。「スパナチュ」を楽しみながら英語の勉強をしたいと思っている人の役に少しでも立てばと思います。

シーズン1 1-29 Hey. Saved your ass. おい。助けてやっただろ。

こんにちは。海外ドラマ「スーパーナチュラル」で英語の勉強をしています。コンスタンスに接触されたサム。無事にこの危機を切り抜けられるのでしょうか?

 

Constance: Take me home.(家に連れて行って。)

Sam: No. Don’t do this.(やめろ。そんなことするな。)

Constance: I can never go home.(家に帰れないの。)

Sam: You’re scared to go home.(家に帰るのが怖いんだろ。)

Constance: Hold me. I’m so cold.(抱いて。とっても寒いの。)

Sam: But you can’t kill me. I’m not unfaithful. I’ve never been.(けど僕は殺せないぞ。浮気なんてしてない。一度も。)

Constance: You will be. Just hold me.(するわよ。抱いて。)

[ディンが助けに来て、コンスタンスに隙ができる]

Sam: I’m taking you home.(家に連れて行ってやる。)

[家に車でコンスタンスと突っ込むサム]

Dean: Sam! Sam!(サム!サム!)

Sam: Here.(ここだ。)

Dean: You okay?(大丈夫か?)

Sam: I think.(たぶん。)

Dean: Can you move?(動けるか?)

Sam: Yeah. Help me. There.(ああ。手を貸して。ほら。)

Dean: There you go.(その調子だ。)

Children: You’ve come home to us, Mommy.(戻ってきてくれたんだね、ママ。)

[コンスタンスが消滅する]

Dean: So this is where she drowned her kids.(てことは、ここが子供たちを溺死させた場所か。)

Sam: That’s why she could never go home. She was too scared to face them.(だから家に帰れなかったんだな。怖くて子供たちに向き合えなかった。)

Dean: You found her weak spot. Nice work, Sammy.(弱点を見つけたな。いいぞ、サミー。)

Sam: I wish I could say the same for you. What were you thinking, shooting Casper in the face, you freak?(兄貴に同じことを言えたらいいけど。何考えてるんだ、幽霊の顔を撃つって、頭おかしいのか?)

Dean: Hey. Saved your ass. I’ll tell you another thing. If you screwed up my car, I’ll kill you.(おい。助けてやっただろ。あともう1つ言っておく。もし俺の車をダメにしたら、殺すからな。)

 

家に帰れないと言うコンスタンス。突然サムの横に瞬間移動して、Hold me. I’m so cold.「抱いて。とっても寒いの。」と言いながら誘惑してきます。サムはI’m not unfaithful. I’ve never been.「僕は不誠実ではない(浮気なんてしてない)。一度も。」というわけですが、現在形で否定しておいてさらに現在完了形で否定するというのは、なんてことないようですが面白いと思いました。サムの否定に対してコンスタンスはYou will be.「あなたは不誠実になるわ、浮気するわ」と言います。willは確信を持った推測なので、気分的には「絶対に浮気するわ」という感じでしょうか。結局誘惑にのっていないのに攻撃を受け始めるサム。無理矢理体を引っ付けて、浮気をしたことにしたのでしょうか?それとも、なにかサムがジェシカに対して不誠実なことをしていたことにコンスタンスが気が付いたからでしょうか?

 

そこへディーンが助けにやってきて、銃でコンスタンスを撃ちます。コンスタンスは霊なので、普通の銃は効かないでしょうが、少しひるんだ隙に、サムはコンスタンスごと車で彼女の家に突っ込んでいきます。

 

突っ込んだ車の中からサムを引っ張って助け出すディーン。ここのディーンのセリフであるThere you go.は「その調子だ」の意味にとりましたが、どうでしょうか。前にThere you go.が出てきたときも解釈に苦しみましたが。

 

さて、コンスタンスが再び現れ、サムとディーンを追い詰めていきます。すると突然、別の霊が現れます。それはコンスタンスの子供たちでした。 You’ve come home to us, Mommy.「戻ってきてくれたんだね、ママ。」と言ってコンスタンスに抱きつくと、コンスタンスは子供たちと一緒に消滅してしまいます。You’ve come home to usはcomeの到達場所が2連続で現れている表現でしょうか。まずhome「家に」と言って、さらに限定した範囲であるto us「僕(私)たちのところに」を続けているということでしょう。何となく到達点は1つしか置けないような気になりますが、それは2連続で置かれるような表現をあまり教科書などで見ないからでしょうかね。

 

子どもと向き合うことが弱点だったコンスタンス。弱点を突いたサムにNice work, Sammy.「いいぞ、サミー」とディーンは言います。この後のサムのセリフI wish I could say the same for you.は「あなたに同じことを言うことができればな、と思う」ですが、最初は「今のセリフ、そっくりそのまま返すぜ」ということかと思いました。それで話の流れも不自然ではないですから。ただ、ふつうI wish that…は話し手が不可能だと思うことを願うはずなので、そうすると「そっくりそのまま返すぜ」ではおかしい気がしてきました。というわけで、「nice workと兄貴にも言えたらいいと思うが、それは無理だ。幽霊の頭を撃つって、頭おかしいのかよ。とてもnice workとは言えない。」という解釈なのかなと今は考え中です。そうするとそのあとのディーンのセリフ、Hey. Saved your ass.も「(nice workとは言えない?)おい。助けてやっただろ。(nice workだろ?)」でうまくつながります。どういう解釈が正しいのでしょうね。どちらでもいいのかどちらも違うのか…

 

save one’s assは「~を助ける」です。assはone’s assで「~の身、体」という意味になるようです(プログレッシブ英和中辞典(第4版)の解説 in コトバンク)。気軽に使ってはいけないでしょう。Urban Dictionaryでsave one’s assは、When you are going to face or already facing a terrible situation , and something or somebody save you.と定義されています。

 

ところで、Casperは同名の映画で出てくる男の子の幽霊の名前です。Casperと言えば、幽霊の代名詞なのでしょう。日本で言えば貞子みたいなものでしょうか?セリフの「幽霊」の代わりに「貞子」を入れてみましょう。「何考えてるんだ、貞子の顔を撃つって、頭おかしいのか?」…まあ、いけるんじゃないでしょうか?

 

I’ll tell you another thing. 「あともう1つ言っておく」ですが、このような表現、次に何かを言う予告をするクッションのような表現を適度に使えたらとてもいいでしょうね。練習してみます。screw upは「~を台無しにする」です。

 

ようやく次回でシーズン1の1話が終わります。1話に時間がかかりすぎましたが、読書で言うところの精読だと思うと、意味はあると思います。精読と同時に多読ができれば、なおいいと思います。1話だけでもいろいろな表現に出会えました。さて、最後はどうなるのでしょうか。「スパナチュ」で英語の勉強を頑張っていきます。

 

参照文献

井上永幸赤野一郎 (編) (2018)『ウィズダム英和辞典』(第4版), 三省堂.

國廣哲彌・安井稔・堀内克明 (編) (2002) 『プログレッシブ英和中辞典』(第4版), 小学館.

参照サイト

コトバンク https://kotobank.jp/

Urban Dictionary  https://www.urbandictionary.com/